| 第六話
[多少不満があっても、とにかく契約することが大切]
最近、あるアイデア愛好者の方から契約についての相談を受けました。三つの質問における3番目の中で、「送られてきた契約書がこれで良いのか心配です。契約は実施者とではなく、仲介者との契約です。」とありました。また、仲介の場合、普通はどのような形の契約になるのかとも、書かれていました。私は、前記の自分の失敗を踏まえて次のようにお答えしました。
(3)「○○○」の契約の件について
① ○○様とメーカーとの間で今までどこまで話が進んでいたのか、○○様と仲介者とはどのような約束になっているのか等について何のご説明もないので、私ならこうするという参考意見を申し上げるにとどめます。
② 私なら、この契約案の不備な点や不満足な点を探して修正の要求をすることはこの際控えて、これで結構ですので、よろしくお願い致します、と文書で伝えます。
③ その理由は、○○様に非常に有利な次のような条項が含まれているからです。
・○○万円の契約料(イニシャルペイメント)が支払われること。
・まだ特許されていないアイデアに対して、製造者販売価格の ○%もの実施料(ランニングロイヤルティ)が支払われること。
・初年度の実施料の最低を保証され、しかも2年目以降は仲介者と協議する決まりであること。
・これが最も有利な点ですが、契約期間が○年という決まりであること。
④ 契約期間満了の1~3か月前に、それまでの経過等を冷静に且つ総合的に検討して、契約を継続しないとか、メーカーとの直接契約にして欲しいとか、メーカーの関係帳簿を閲覧できるようにして欲しいとか、通常実施権契約に変えて欲しいなど、必要と思われる要求を表明するのもよいと思います。
⑤ 契約交渉に当たっては、今回に限らず、相手から欲張った人だと思われないようにすること、仲介者には充分な報酬をあげること(仲介手数料は、その貢献の程度にもよりますが、○○様が得る広義のロイヤルティの2~3割くらいが一般的だと思います。今回はメーカーが支払うはずですが、それがいくらなのか聞かないほうがよいと思います。)が大切です。
⑥ 普通は発明者とメーカーが直接契約しますが、仲介の場合は、発明者と仲介者が前もって契約し、仲介手数料等を取り決めておきます。
⑦ 仲介者やメーカーに対して、相談にのってくれる人(私に限らず)がいることは言わないほうがよいと思います。それをにおわすと、警戒されて、話がスムーズに進まなくなることもあり得ます。(相談する時間をとるために)即答を避けたいときは、「少し検討する時間を下さい。」とか、「家内とも相談してみたいので、暫くお待ち下さい。」と言うのがよいと思います。
このような回答に対して、「早速契約OKの通知をしました。」とのお返事を頂きました。 |