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中村さんは青色発光ダイオードはやってみたらたまたまできただけで、高尚な考えなどなかったと話されていましたが、講演と著書に書いてあることから街の発明愛好家のヒントになるようなことをまとめてみました。

①小学生のころから数学と理科は好きだったが、国語や社会といった暗記物は大嫌いだったそうで、話す声が裏返っていたので相当嫌いだったようです。じゅんちゃんも理系ですが、国語と暗記が大嫌いなところは理系の共通点のようです。⇒国語と暗記ができなくても発明はできる!朗報!

②中学・高校ではバレー部に入部したが、顧問の先生に指導してもらえず、自己流の練習をしていたことで、新しいものを創造していく時に必要な自立の精神を学んだそうです。⇒人に頼らず、自分の力だけで努力する心構えが独創的な発明をするには大切!

③本当は理学部へ行きたかったが徳島大学では工学部に入って電子工学を専攻し、材料物性工学の講座を聞いて材料の研究にのめり込んだそうです。このことが半導体に関わるきっかけになったようです。⇒自分が経験した領域や得意なものをやったほうが、成功率が高い!

④たまたま担当教授の紹介で日亜化学工業に入社し、たまたま開発課へ配属されたそうです。人生には何回か大きな分岐点になる運が訪れると思います。⇒発明には運もある!

⑤最初に手がけたのが半導体の材料となるガリューム・リンの結晶をつくることだったそうで、このことが青色発光ダイオードの研究を手がける基礎になったと思います。⇒小さな発明を継続することが大きな発明につながる!

⑥小さな会社だったので研究予算も無いに等しく、部下もいなく、実験装置も廃材を利用して手づくりし、実験に使う高価な石英管も何度も溶接して再利用したそうです。朝から晩まで溶接で、私の人生も終わったと思ったそうです。この手づくりの実験装置で試行錯誤を繰り返す手法が、後の青色発光ダイオードの成功に結びついたそうです。⇒発明は何度も何度も試作品を作って、失敗を繰り返すことにより完成度が上がる!手づくりは物づくりの原点である!

⑦入社して10年間会社が言ったことをやってきたので、これからは自分がやりたいことをやると決めて、当時の社長に青色発光ダイオードの開発をやらせてほしいと直談判したそうです。上司は中村さんを邪魔者扱いしていたが、当時の社長はものづくりの重要性が分る社長で、過去10年間の中村さんの成果をちゃんと見ていて、やってみなさいと言ってくれたそうです。普通の会社員は上から与えられたテーマを消化するだけですが、会社の運命を左右するようなビッグテーマを自ら見つけて会社に提案し、プロジェクトも組まずたった一人で開発をスタートした中村さんは、やはりただ者ではありません。また、提案を受入れた社長も偉い経営者です。⇒やりたいことをやる、楽しみながらやることがいい発明につながる!

⑧なぜ青色発光ダイオードだったか。それは、これまで世界中の誰がやってもできなかったからだそうです。誰も出来ないことをやる。この反骨精神があったから青色発光ダイオードの開発に結びついたと思います。⇒世の中をびっくりさせるような発明をする、大きな夢を持つことが発明の原動力になる!

⑨青色発光ダイオードの二つの材料の選定で、有名企業が採用して有力視されているセレン化亜鉛でなく結晶になりにくい重大な欠点がある窒化ガリュームを選択したそうです。世界の常識を破る非常識な選択が成功につながったと言えます。⇒常識にとらわれず、非常識と言われることをやってみる!

⑩青色発光ダイオードをつくるには窒化ガリュームの薄い膜をつくる必要があるが、その装置は結晶薄膜をつくるガスが熱で舞い上がって結晶がつくれない欠陥があったそうです。ところがある応用物理学会に出席したときに、東北大学の先生の研究発表の中から偶然にガスの流れを一方向から二方向に変えるヒントを得て二方向から流れる装置を開発し、世界最高の結晶膜ができたそうです。人の意見からヒントをつかむ嗅覚と、経験と実績にもとづいた勘が働いたからだと思います。⇒経験と実績をふまえアイデアがひらめく勘を養い、常にアンテナを張ってチャンスをよびよせる!

講演会が終了してサイン会がありました。そこで購入した本にサインしてもらって握手しましたが、外見からは想像できないすごい握力で、やはり現場を経験した技術屋だなと感じました。

 講演の中でカルチャーショックを覚えるような面白い話があったのでいくつか紹介します。

●アメリカの大学では優秀な学生はベンチャーをめざすか中小企業に就職するそうで、出来が悪い学生が大企業に行くそうです。

●アメリカの大学の教授は自分の研究室の学生に給料を払っているそうです。

●日本ではベンチャーで失敗したら夜逃げするか首を吊るかですが、アメリカでは失敗して会社をつぶすことにより儲けて豪華な邸宅に住んでいるそうです。なぜなら自分のお金を使わないで大金持に投資させるからだそうで、成功するのは1割ぐらいだそうですが、お金が余っている投資家はギャンブル的に投資するそうです。

●ベンチャーへの投資家は日本は文系が多く、投資の対象が不動産や流通が多いが、アメリカは理系が多いそうで、研究成果や発明に対してプレゼンをしっかりすると投資してくれるそうです。私達街の発明家の発明に投資する理系のお金持ちが現れないでしょうか!

詳しくは下記の中村修二教授の著書をお読み下さい。特に若い研究者や技術者にお勧めです。

著書名   Wild Dream  反逆、闘い-そして語ろう-
発行所  (株)ビジネス社  03-5444-4761
定 価   1500円+

<追記>
●発光ダイオードは信号機に使われているぐらいの知識しかありませんでした。白熱電球は電流を流すことにより発する熱により光を発するものですが、発光ダイオードは電流を流しても熱を伴わずに、直接的に光を生み出す発光体のことだそうです。そして、消費電力が白熱電球の十分の一、蛍光灯の二分の一で、寿命が20年と半永久的なところが画期的なことだそうです。将来照明は発光ダイオードに変わる可能性があると話していました。

●中村さんは講演の中で「何をモチベーションに仕事をしているのですか?」と尋ねられ、「怒り」ですと答えられました。負けず嫌いで子供のころは兄とよく喧嘩をしたそうで、結構キレやすいところがあるそうです。日亜化学工業との特許訴訟からも想像がつきます。今の日本の政治・教育・裁判の諸制度を変えないと、日本は沈没すると怒っていました。

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青色発光ダイオードの発明者中村修二(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)教授の講演会が、九州大学伊都キャンパス誕生年(九州大学は医学部を除き、糸島半島に建設された新キャンパスに今年から移転が始まります)を記念して、九州大学医学部百年記念講堂大ホールで開催されたので聞きに行ってきました。無料だったので会場は入りきれずに大勢の人が立っていましたが、やまさんは1時間早く入場したので前の席に座ることができました。

聴講に行った目的は、有名な中村さんを一度見たいと思ったのはもちろん、あの偉大な発明がどうしてできたのか、また、どのような方なのか大変興味がありました。

中村さんの第一印象は、科学者というより現場の技術屋という感じの方でした。

流暢な話し方ではありませんが、横文字や難しい言葉は使わない分りやすい話し方で、2時間半があっというまに過ぎました。
中村修二教授の講演会